イチロヲ

残虐女刑史のイチロヲのレビュー・感想・評価

残虐女刑史(1976年製作の映画)
3.5
被虐待者となった女性たちのメロドラマを綴っている、新東宝配給のピンク映画。当時流行っていた、実録系の流れを汲んでいる。二番煎じの感が否めないが、ハイペースで物語が切り替わっていくので飽きることはない。

第1話:旧日本軍大尉(今泉洋)の屋敷に奉公することになった少女(峰瀬里加)が、妻(東裕里子)の間夫殺しの濡れ衣を着せられてしまう。

第2話:村の因習に従って名主(三重街竜)に処女を捧げた花嫁(花房里香)が、錯乱した新郎(深野達夫)によって残虐行為を受けてしまう。

第3話:画商(谷ナオミ)から製作依頼を受けた浮世絵師(松浦康)が、完璧な責め絵を作り上げるため、唖の娘(大原恵子)に責め苦を与えていく。

第4話:逃走中の姫君(青木理沙)とくノ一(茜ゆう子)が、敵方の忍者(森一男&港雄一)に捕まり、性的恥辱を受けてしまう。

第5話:間夫(原幸平)との足抜けに失敗した女郎(南ゆき)が折檻を受けてしまう。

全体的に「取って付けたようなエログロ感」が強いけれども、物語としては第3話が個人的な好みと合致している。とりわけ、唖の娘を責め絵のモデルとして扱うところが最高に面白い。
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