囚人13号

新米雑役夫の囚人13号のレビュー・感想・評価

新米雑役夫(1914年製作の映画)
3.5
チャップリンが初めて正義を体現する。

雑役係という職業は『掃除夫』(15年)然り当時から最低賃金、浮浪者に次いで社会的地位が低いようなイメージだったのか。しかしここでの暴力は高速でパイを投げ合うための契機ではなく悪を挫くために行使されており、早くもドラマ趣向が伺える。
他のキーストン喜劇と比べてアクションが異様に抑えられているので、どこか異質な印象も受けるがやはり喜劇に感傷を持ち込んだという点でも評価されるべき監督チャップリンの一つの分岐点が紛れもない本作である。
囚人13号

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