囚人13号

エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命の囚人13号のレビュー・感想・評価

2.5
すまんが合わなかった…。僕はベロッキオ一本も観てないので、どうしても無理して撮ってるとしか思えず。

劇伴は悪い意味で過剰だし、(接吻=服従という)異常心理や倒錯じみた描写が飛び抜けてただけに、逆ベクトルとして本作で最も求められるべきシンプルな「愛」が不足してたかと。なんでこの人が撮るべき映画とはとうとう最後まで思えなかった。

あと鬼気迫る顔面アップほか、冒頭の舟や教会の俯瞰・礼拝シーンなどショットが悉く小綺麗すぎるというか、あのAI画みたいな質感が生理的に受け付けなかったのも結構デカい。

家族にも今ひとつ感情移入しにくいし、面会での抱擁を経て一度も会わず20年近く時間が飛ぶんだからもう染まりきってて当然っしょ。
願わくば信仰心と愛に揺らぐ繊細な映画であってほしかったし、それなら法皇とかいうショタ攫いジジイの出る幕も無くなるぜよ。
囚人13号

囚人13号