ヨルダン北部、国境に近いところにあるシリア難民キャンプ、ザータリでの人々の暮らし、生き方についてのドキュメンタリー。

いつだって真実は笑顔の裏にある。という言葉が心に残りました。
1度難民となると、平均17年程度キャンプで暮らすことになるようで、国に戻った時にまずその空白期間を埋めるために教育から始めないといけないので、とても道のりが困難だと、改めて思いました。

ヨルダンは難民を相当受け入れていて、アブドゥッラー国王(噂の水戸黄門)は難民でも通える学校を提供しているけれど、トラウマで学校に行けない子もいる。

そういえば、これが撮られた2014年の頭ですが、アンマンのシリア大使館前には扉を叩き、受け入れてくれ、と叫ぶ人であふれかえっていたなぁって思い出しました。死海のほとりとか、けっこう南の方までかなり難民キャンプが見られてましたが、やはりザータリの規模はすごいですね。

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悲しい現実、

アメリカ人男性2人、通訳者、カメラマン各1人の4人でヨルダンのザータリ難民キャンプに1ヶ月滞在し、その様子を撮影したドキュメンタリー映画。この難民キャンプでは、シリアから逃れた難民がやってくる。世界第2位の規模を持つキャンプだ。

皆、心に傷を負っていた。息子を酷いやり方で殺された両親。シリアで通っていた学校が爆撃され、学校へのトラウマが消えない子ども。シリアに残っている家族を想う人。難民キャンプからも聞こえる銃撃音。子どもたちの絵の展示では、泣いている人、孤独な人、殺されそうな人を描いた作品ばかりが並んでいる。

作品の中で、彼らアメリカ人の隣のテントに住む難民が手を貸していた。彼は「汝、隣人を尊べ。コーランにこうある。」と言った。難民にとってそこに来た4人のアメリカ人は、アメリカ人である前に人間であり、隣人なのである。難民も人間であり、私たちも彼らを人間としての権利が守られるようにするべきなのだ。
彼らが人間としての尊厳を持つことができるのはいつになるのだろうか。先行きの見えない現状に胸が痛い。

オンラインシアターUNHCRにて鑑賞。