ハギマニア諸島

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのハギマニア諸島のレビュー・感想・評価

4.4
120分間ずっと息苦しい。
独特過ぎるカメラワークと不協和音みたいな劇伴で息が詰まりまくる。

前評判で話の暗さは覚悟の上で観たけれど、まさかここまで漆黒とは……

家族と言えども、結局は自分本位、他人他人ということなのね……
後半に繰り広げられる各々の生きる為の必死の"命乞い"は色んな意味で胸をえぐられる。俯瞰的に見れば醜い行いに見えるが、いざ同じ立場になれば自分もそうしかねないという恐怖心を植え付けてくる…

悪夢の元凶であるマーティンを演じたバリーコーガンの怪演はマジで見もの。
あの蒼い目で淡々と語る姿が怖すぎる…


作品全編を通して想像を絶する程暗い話ではあるものの、没入感は尋常ではなくその世界観へどんどん引き込まれていきます。これは傑作です。


それにしても あぁ〜辛い…
ボブの断髪シーンはトラウマもんや……
可哀想すぎるわ………