大好きな監督の作品。
やっぱり行定監督の映画は光が美しい。
長く、重い話だった。
恋ほどの難問はない、それにつきる。
正しいか正しくないか、どちらが幸せか不幸か、そんなことは恋には関係なくて
あなたがわたしのことを思ってくれているように私もあの人のことを思っているの、という恋に苦しむどうしようもない3人を見せられた気がする。
ダメだと分かっていても電話に出てしまう、その人のためならなんだってしたいと思う気持ちも、
好きすぎるがあまり嫉妬しすぎてしまう気持ちも、
恋心ではないと思っていても自分の弱い心を救ってくれる存在にすがってしまう気持ちも
すべて共感できた。
最後の最後まで重かったが、ラストのシーンでなんとか気持ちが軽くなった。
エンドロールで、＂あなたをちゃんと思い出にできたよ＂という歌詞に心が救われた。さすが野田洋次郎。
ナラタージュという手法がこの作品にとても合っていて、主人公の現在が幸せであるようにと思えた作品だった。
