テーマと撮りたいシーンが喧嘩してバランス悪くて微妙ないつものやつ……とは言い切れない何かがこの映画にある気がします。
いつものジョンウーアクションから、好きな映画をリメイクする喜びというか、ネームバリューから少し解放された喜びというか、そういったものが伝わってくる気が。やりたくないシーンバンバン飛ばしますよねこの人。推理とか。
ちなみに福山雅治についてはあまり詳しくないですが、今回は適役だと思いました。
いい意味でなんか漫画っぽくて。
オープニングからまずぶっ飛んでいて、当然のように日本の描写も、人物の描写も、撮りたいところのみをカシッと撮って、残りは流しまくり。あったであろう物語は火薬と人情に流され行方不明。
あと口が合ってないですよね。声も多分本人と吹き替え混じってるし。
でもアクションは完璧なんですよね。今回の登場人物すべての物語がここにある。なぜか未亡人も強い。
こういったおおらかさが作品世界を妙なベクトルで完成させていて、この作品を怪作たらしめていると思います。
なんか凄いんだよなこれ。いつぞやのラーメンの喩えだと大将が思い出の中華そばの味を再現したらクセの強い豚骨ラーメンが出てきたみたいな。意味わかんねえ。
