このレビューはネタバレを含みます
コロナウイルスの影響で非日常が日常になっていく世相で、状況は違うとしても、リンクしている感覚があり非常に恐怖を覚えた。
同時に設定好きとしては、自分がこんな状況に置かれたらどうしよう?実際どんな世の中になるであろうか。生きられるだろうか。と、終始想像力をかき立てられ、ワクワクできた。無人島のサバイバル物とはまた違ったサバイバルの魅力がここに。
一点しかし、重要な一点。どうしても腑に落ちないのが、養豚農家の田中さんの家を離れる時。
いつの間にか、目的が生存から祖父の心配に変わっていた。しかも東京から何もわからず出発した時と比べ今はこの度に実際に死がつきまとう事がわかっているはず。
そんな中、生活は自給自足で叶いそうな祖父の為に大切な他の家族の命を危険に晒すであろうか。正直その後父親が死にそうになってもどこか「言わんこっちゃない」という感情が邪魔をする。(そもそも川に流されるシーンも明らかにリスク管理できていない)
でも、そこまでして一緒に暮らしたいおじいちゃんがどんな人なのか我々には全然分からないのである。