このレビューはネタバレを含みます
実際の聞こえ方を再現しているような音響演出は、主人公ルーベンの境遇や感情などもダイレクトに感じられるようだった。特に耳が聞こえなくなるところは恐ろしさを感じたし、手術後の音入れのシーンでは何とも言えない感情になった。
ジョーってはじめ会ったとき正直どんな人だろうか戸惑ったし言ってることもどういうことだろって理解しきれないところあったけど、それらがだんだんと分かってくるようなラスト。手術終えたルーベンの幸せを願いつつ施設を後にしてほしいと伝えるシーンは、ルーベンへの優しさとコミュニティに対する想いや責任の両方が感じられた。
全体通してドキュメンタリーのような写実的な雰囲気のなか、ルーベン役のリズアーメットの表情や目で語るような演技が光ってた。
『サウンドオブメタル』後になって題名に込められた意味がちょっとなるほどなってなる。