オオイタ

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~のオオイタのレビュー・感想・評価

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心に深く刻みこまれても、その辛さから2度と観たくない作品のことをトラウマ映画と呼ぶが、本作はまさにそれだった。音楽をやってる身として、こんな恐ろしいことがあるのか、と。ただ本作は音楽をもう2度と聴けないことに主眼を置くのではなく、抽象化することで作品の一般性を高めてる。もちろんラスト付近、ピアノと恋人の音が歪んで聴こえる描写など、それがさりげなく挿入されてるのが素晴らしい。

本作ほど映画館という素晴らしい音響システムのもとで鑑賞するべき作品はそうない(本当に耳に異常をきたかしたかと思うようなほどとにかく音が完璧で、それと最初の演奏シーンなんか本当にライブハウスに来てるのかと思った)。
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