ウィンク

西北西のウィンクのレビュー・感想・評価

西北西(2015年製作の映画)
3.7
恋愛したくなくなる映画。
恋愛嫌いになりたい人におすすめ!

最後の終わり方印象的だった。
けいはナイマのことを考えながら西北西を見ていたのかな。

キャラクターに関してはメインキャラ3人のうち二人がこんな人いないよ〜〜〜〜!!!って人。

あいはやばすぎ、こんな女いたら絶対近づかない。けいはあれじゃいきできないでしょってくらい感情的な人。
二人とも完全に学がない設定で留学生のナイマだけ某有名私立大学に通っていて日本語ペラペラの優等生。
レズビアンの学がない二人とストレートの留学優等生じゃ絡むところないだろって思って見てたけど恋愛の筋で行けば、ほぼほぼ絡むところがない。
二人の恋愛の描き方もほんとにやな感じで恋愛しているときの人の嫌な部分の上澄みだけすくったような描き方できれいじゃない。
対してナイマは聖人のようにきれいな描かれ方で常識がある。
けいとナイマの間にはこのような埋めがたい溝があるが、留学して日本の生活に馴染むのに苦しんでるナイマと感情的なのにぶっきらぼうで生きるのがつらいけいがどこか通じ合ってお互いの存在が助けになった。

ヨーグルトの下りとか細かく見ていると別の価値観を試す前に否定していたナイマは、悩みながらも拒絶せず人の価値観を取り入れているけいに感化されて内面的にオープンになっていっているということが感じ取れる。
そこが監督のメッセージ性だというのもわかる。留学していたレズビアンの身としてはかなり感情移入できる映画ではありました。
キャラクターの個性が強すぎてツッコミどころがあって完全に入り込めなかったですが...

想像してたのは途中からナイマも絡んできた三角関係の愛憎劇だったけれど全くそうならなくて残念なようなよかったような...

この映画は同性愛者の立場から言うと、同性愛の人じゃない人が見たらかなり痛い。レズビアンってこうなんだって思われたくないです。