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西北西(2015年製作の映画)
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映画を見てから ここまで長い余韻が続いたのは初めてかもしれない。
1日経った今でも、ふと気づくと映画の中に引き戻される。
描写ひとつ1つが、フィクションであるはずなのに嘘がなくて、
なぜか劣等感を感じた。どこか心が痛かった。私自身が周りの人や目の前の自分の道と正直に向き合えてないからかもしれない。

いつまでもこの映画の空気の中にいたい、終わってほしくないと思った。

この感情を色褪せないように残しておきたくてずっと考えてたけど、結局無理だ。

身体中を渦巻く感情を言葉で表そうとした瞬間に、急にそれらが偽りのように見えはじめて、悲しくなるときがある。

言葉は他者に伝えるためにあると思っていたけれど、実は 1番近い存在である自分を正当化させるためにあるのかもしれない。

でも、自分 は1番近くて実は掴めないほどに遠い。
今の私は特に自分がわからない。
実体のない他者 あくまで他者なのかもしれない。

じゃあ 自分 って何なんだ?
きっと一生涯考え続ける
そうはっきりと痛感させられた
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