やまと

荒野にてのやまとのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
3.7
チャーリーは学校にも通えず、父と二人暮らしをしている。子育てできる環境ではなく、圧倒的に恵まれていない生活。
そこで父の死と心の拠り所にしていた競走馬ピートの殺処分宣告。
思春期の少年にとっては辛くて、重すぎる出来事が立て続けに起こる。
そこで唯一の親戚である音信不通の叔母を頼りに愛馬ピートと旅に出る。


心を打ち明けられる人間は誰も居らず、ずっと孤独が続いたのは観ていて辛かった。
強い孤独感や居場所の無さは思春期の少年とっては精神的負担が大きすぎる。
素直に人に頼ったりも出来ないし、そもそも頼ることを知らない。
広大で何もない荒野は少年の心を描写しているようだった。

最後に祖母に吐露した「僕は学校に行けるのかな?」という言葉が心に響いた。
チャーリーはただ普通の生活がしたいだけだった。


人との関わりで自分という存在が出来ていて、人との関わりがどれだけ大事なのかがこの映画を観て分かった気がした。
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