KazueHagiya

荒野にてのKazueHagiyaのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
3.5
予告編観て、観たくなったので観ました!
泣くと思ってましたが泣けず、そして映画自体が少しスローテンポに感じました。
しかしながらこんなにも、過酷な試練が次々に襲ってくるのか…と思ってハラハラしました。
しかしチャーリーはとても淡々としていました。でもそれはギリギリのところで心にブレーキをかけていただけなんだな…というのが感じられました。
本当に辛い時って案外淡々としているものなんですよね。でもそれは、虚勢を張っている訳でもなければ現実から目を背けている訳でもなくて、ただ受け止めるべき現実があまりにも大きすぎて、生きているだけで精一杯になっちゃうんですよね。だから辛いと言って取り乱したりできるならまだいいんですよ。
人生って果てない荒野に等しいんだと思いました。試練も挫折も人生なんですよ。そういう絶妙な心情描写がうまかったし、演技も素晴らしかったですね、、、
主演のチャーリー・プラマーの繊細さと儚さの中に感じられる芯の強さ、憂いと美しさは私の大好きなリバー・フェニックスを彷彿とさせ、こちらに訴えかけてくるものがありました。それが感じられただけでも大きな収穫です!
お父さんがまだ生きている時のチャーリーはすっごく可愛かったですね!純粋で優しい少年で。「ピート速いね!」って目を輝かせて感動してたのが印象的でした。
ただスティーブ・ブシェミに対しては調教師というより前に観た「スターリンの葬送狂騒曲」でのニキータ・フルシチョフが頭にチラついてしまいました(笑)あれはインパクトあったからなぁー…笑笑
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