このレビューはネタバレを含みます
まさしく、例えるなら
人生は荒野そのもの
厳しく険しく
そして残酷な迄に美しい
15歳の少年が
不器用に、ただ一途に
生きる姿に心打たれる
いや、それは決して特別な姿ではなく
あなたも、そして私も
この荒野に身をおく限り
必死に前に向かって進んでいるのだ
その広さに、その孤独に
足がすくみつつ
自分の居るべき場所を目指して
止まることなく歩んでいく
アラビアのロレンスの広大な砂漠の風景を
少し思い出しながら
手網の先は駱駝か馬かの違いはあれど
人はやはり、誰かを、何かを頼りに
歩を進めるのだろう
そしてある瞬間、その頼れる存在を失っても
留まる訳にはいかないのだ
エンドロールに溢れた涙は
勇気溢れる人生賛歌に
触れた思いからかもしれない