かぴばら

マグダラのマリアのかぴばらのネタバレレビュー・内容・結末

マグダラのマリア(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ジョーカーからのマグダラのマリアなどという、とんでもない見方をしてしまった…ギャップがすごい…




てことで感想。


まず言いたい、ホアキン・フェニックスすごい。見た目からしてジョーカーとは全然別人じゃん?纏う雰囲気とかさ?同一人物に見えないもん。天才。いやもうわけわからん。
それからルーニー・マーラの美しさもね。全編にわたってほぼ茶色で構成された中で輝く圧倒的な美。澄み切った瞳の美しさ。もはや神々しいと言ってもいいぐらい。これが本当の美人ってやつかしら…



内容はね。うん。
宗教なんてわからない、聖書も読んだことないと前置きした上で。


”夫や父親は女に従属を求める”とか、”女の命は自分のものではない”とか圧倒的胸糞ワードが出るわ出るわ。家族の言うことに従わなかったら悪霊がいるとか。なんじゃそりゃって感じ。自由もなにもあったもんじゃない。現代女性(特にフェミ系の方々)が聞いたらぶちギレ待ったなしだわ。女ってだけでなんて生き辛いの…
だからこそ、この扱いの酷さの中でも失われないマリアの強さが際立ってた。


ユダはね。なんだろう…ユダが裏切ったことに間違いないんだけど。ユダからしたら、裏切られた!嘘つき!って思ってそうな…そんな感じに見えたなぁ…家族が蘇るって信じて疑わなかったんだろうし。まぁ、使徒のくせに恨みを捨てきれなかった、師の教えを守れなかったってことなんだろうけど。


他の使徒もそうだよね。マリアの前に師が現れたなんて認めないって…お前が俺たちの仲を引き裂いたんだって…師の心を弱くしたんだって…いやいや。何もわかってないじゃん。そういう発想する人の前に現れるわけないよねぇ。


磔にされたイエスとマリアが見つめ合うシーンはね。言葉はいらないというか。すべてから解き放たれたように目を閉じたのが印象的だった。美しいなぁ…



そういえば、マグダラのマリアって娼婦だと思ってたんだけど、違ったんだね。
わざわざそんな解釈が広められたのって、やっぱり”女が12使徒に等しい存在だなんて認めない”みたいな男尊女卑的なことなのかなって思ったり。
何が真実かわからないけど、”12使徒に等しい存在”っていうのが正しいなら、真実が明らかになってよかったね。



大昔に似たようなキリストの作品(パッション)を見てしばらく立ち直れなかったんだけど、この作品はそれほど衝撃的じゃないから、見やすいんじゃないかなと思いました。
かぴばら

かぴばら