Kientopp552

修羅の群れのKientopp552のレビュー・感想・評価

修羅の群れ(1984年製作の映画)
2.0
 本作の中盤、日本人ヤクザ・グループと韓国人ヤクザ・グループが抗争になりそうになって、稲原こと松方が言う。日本人も韓国人も同じ人間であると。そうして彼は、博打で自分の家族を貧困に追いやった自分の父が、関東大震災の際に日本人の警防団に追われた「朝鮮人」を自分の家にかくまったことを思い出す。これが、先の、稲原の言説の理由であったのである。

 この時、松方は、映画内で「日本人」という言葉をどう言ったか。いきり立った「にっぽんじん」ではなく、やさしい響きのこもった「にほんじん」と、松方は言ったのである。
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