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あゝ、荒野 前篇のchisatoのレビュー・感想・評価

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)
4.1
素晴らしい!!!とんでもなく惹かれる訳ではないけど、まとまってる 。3時間とは感じさせないほどあっという間に終わる。無駄がなかったけど、自殺防止サークルの件がなかったら恐らく1つにまとめられたのでは?でも詰め込み過ぎた印象もしなかった。まとめ方が綺麗。

1966年に刊行された寺山修司の長編小説の実写化ということで、舞台を五輪後、震災から10年の2021年と設定したのも全く違和感が無かったし入り込みやすかった。2人の男が各々複雑な家庭環境で育ちつつも、そんなにどん底でも暗くもならず、たまに糸がぷちんと切れるくらいで、ボクサーと出会い前向きに生きているのが良かった。ラーメン屋の女の子も、悪いことしてたけど、基本的に暗くはなく、全体的に明るい。そこが良かった。一番闇なのはお母さんかな。

原作はバリカン健二が主役なのかな。韓国人の俳優を起用したのもグローバルになって良いと思う。木下あかりは正直可愛くないと思ったけど、まあスタイルが鬼良い。ラーメン屋のTシャツから覗く腕がまあ細い!子役の子と一重がマッチしすぎてて笑った。でんでん好きなので出てきてテンション上がったけど、対して活躍してなくて残念。キャストみんな良かった、知名度低めの人取り上げたのも面白い。

ランニング中の菅田将暉と山田裕貴が対峙した時、演技力の差がはっきり表れてしまって、山田くんが少し可愛そうにも思えたと同時に菅田将暉が輝いて見えた。ラストの彼もしかり。ああこうやって締めるのねって分かりやすかったし良い締め方だった。ダジャレです笑

聞いてた通り濡れ場が多かったけど、多過ぎとも感じなかった。実際このくらい性って人の人生に関わってくることだと思う。何かの感情が溢れて衝動的になったり。菅田将暉の声男臭くてリアルでエロかった。メガネ大学生のバックは下手だと見た笑

後編期待。
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