ぶみ

ブラッド・ファーザーのぶみのレビュー・感想・評価

ブラッド・ファーザー(2016年製作の映画)
3.0
父親に残されたのは、犯罪者のサバイバル術だけだった…。

ピーター・クレイグが上梓した同名小説を、ジャン=フランソワ・リシェ監督、メル・ギブソン主演により映像化したフランス製作のアクション。
ギャングとトラブルを起こした音信不通だった娘が、ギャングと警察から追われることとなったことから、娘を守ろうと奮闘する主人公の姿を描く。
原作は未読。
主人公となる元犯罪者の男をギブソン、娘をエリン・モリアーティが演じているほか、ウィリアム・H・メイシー、ディエゴ・ルナ、トーマス・マン等が登場。
何か企んでいても必ず失敗するような情けない男を演じさせたら天下一品のメイシーが、本作品では登場シーンは少ないものの、結構しっかりした役どころだったのは意外であるとともに、名脇役としての存在感は相変わらず抜群。
物語は、元犯罪者の主人公と、行方知れずだった娘が再開し、逃避行しながらギャング等と対峙するという、どこかで聞いたような設定ばかりなのだが、本作品の見どころは、やはり公開当時の年齢で還暦となるギブソンのアクション。
荒野の中にあるトレーラーハウスで刺青師をして生計を立てているという設定に始まり、肉弾戦あり、バイクで疾走しながらの銃弾戦ありと、彼の出世作でもある『マッドマックス』シリーズを意識したとしか思えない展開が堪らない。
また、前半は髭面、後半は髭を剃った精悍な顔立ちと、印象が前半後半でかなり変わるのも面白いところ。
裏を返せば、それ以外にはあまり魅力的な部分はないのだが、気軽に観ることができるアクションとして楽しめる一作。

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