ゆず

妖怪百物語のゆずのレビュー・感想・評価

妖怪百物語(1968年製作の映画)
3.5
68年公開の特撮時代劇映画。CG技術の無い時代に特殊メイクや合成を駆使して作られている。
どうせ子供向けだろうと舐めていたが、思っていたよりもお化けのクオリティが高い。唐傘にろくろ首、のっぺらぼうに化け提灯…。中にはどうやって撮影したのか素人の私には分からないようなものまで。
百鬼夜行を再現したと思われるシーンはちょっと幻想的だった。

長屋を潰そうとする悪徳商人と悪徳奉行がある夜、酒宴の余興として百物語を催す。
怪談をするたびにロウソクの灯を消していき、最後には「憑き物おとし」をしなければならないが、商人と奉行はこれを怠ったために妖怪に祟られる羽目になってしまう。
長屋住まいの浪人は、屋敷に潜り込んだりいろいろ影で動き回るのだが、果たしてこの浪人は何者なのか?という謎もあり、最後まで気になる。
ちなみに商人たちは貧乏長屋を潰して岡場所にして儲けようと企んでいる。時代劇でも再開発が問題になるのかとなぜか感心してしまった。
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