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赤ずきんのharunomaのレビュー・感想・評価

赤ずきん(2008年製作の映画)
5.0
Le petit chaperon rouge
拳銃と円運動、赤、a Girl、なかんずく黒いタンクトップと、
野性なる瞳、髪、その腕、活劇。
God化(そういえば『こおろぎ』の山崎努も浜辺の海でひかっていた、目撃するのは横たわる安藤)する、かのような軽快な初老のルー・カステル。
そして船は行く。
ヴィゴのアタラント号、山中貞雄、小津の麦秋上昇ショットまである。是枝、黒沢、諏訪がFで撮ろうが、ウズベキスタンへ行こうがどうでもよい(...とは関係がない、こいつら呑気な阿呆だ)が、
ゴダールかオズが移動すれば、どこでもだれとでも Cinema がたちあがるしかないのと同様に/本作はジャン・ルノワールの言葉通り(『EUREKA』インタビュー)「ローカルであればあるほど、映画は...」とある種-完璧な現前と言える。
水の娘、より凄くはないがこんなもの、追悼上映でも上映=映写してはいけない。
ジャーナリストはカンネスを有難く拝んでいればよろしい自腹で。
2008に二度三度、こっそり小さな小屋で発見されるたぐいのものだ。

デジャヴ Déjà Vu(2006年)
サブウェイ123 激突 The Taking of Pelham 123(2009年)

むしろ反復は、かつて現存していた実存の可能性に応答するのである。
その可能性に決意をもって応答することは、同時に、瞬視的応答としては、今日において《過去》としてなお勢力を揮っているものに対する反逆である。
存在と時間 下 ハイデッガー
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