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ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女のshowのレビュー・感想・評価

3.0
◆歴史は物語の婢

高宗の子で、李朝最後の王女となった徳恵姫の物語。ただ、内容は韓国映画的なステレオタイプに歴史をあてはめてすぎているという感じである。すでに色々なところで指摘されているが、徳恵姫が英親王の亡命を助けたり、強制労働に従事していた朝鮮人労働者の前で演説をしたり、という史実はないという。また、英親王や徳恵姫の逃亡を阻止しようとする憲兵が、王がいるのに容赦なく発砲したりする。アクションシーンを設定することありきなのだろう。「反日映画」などとも言われているけれど、それほどの思想性は感じなかった。客が喜ぶ要素として、日本帝国の悪辣ぶりを強調している程度のようにも思える。

だいたい、歴史映画が史実と遊離している、なんてことはよくある話である。だからそのことで即座にこの映画を否定する気にはなれない。単純に、話がステレオタイプでそれほど面白いと思えない、ということに尽きる。

ただ悪役のユン・ジェムンの演技はいい味出していた。
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