ビオラ

ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女のビオラのレビュー・感想・評価

3.5
ソン・イエジンの、壊れていく様子、老いていく様子は
鬼気迫るものがあり胸に迫ります。
うまい俳優さんですね。

ラストの両親との再会はレ・ミゼラブルを彷彿させ
感涙ものでした。
歴史に翻弄された王族といえばラスト・エンペラーを思い出します。
一人の女性として生きるなら、愛された夫と共に家族を築けばよかったと思いますが、プライドが許さなかったのでしょうね。
韓国に渡った李片子は、その点吹っ切れていて凛とした印象を受けます。

ともあれ、この映画はフィクションですから、これをきっかけに徳恵妃のことや両国間の歴史に関心を持ち、正しい知識を得ることは有益なことだと思います。

朝鮮側の悪者、ハン氏は徹底的に悪く描かれていて、一人で帰国する場面は虫唾が走りました。
こういう官僚はどこでもいそうですが、映画なら大抵、最後にはひどい目に合うものですが、この人は最後までひとでなしを貫いたことで、韓国人と、韓国政府をも責めることになり、映画としてはバランスが良かったと思います。

日本語の堪能なキム・ジェウクの演じた宗氏は、実物もびっくりするほどのイケメンで、ぴったりでした。
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