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空飛ぶ牧師のすえのレビュー・感想・評価

空飛ぶ牧師(1951年製作の映画)
2.5
記録

【誰もが知っていて誰も知らない男、スタンリー・キューブリック】

キューブリック短編2作目、内容は凡々。彼を知るためには観る価値はある。
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キューブリックは『拳闘試合の日』で儲けた100ドルと制作費として事前にもらった1500ドルでこの『空飛ぶ牧師』を制作した。内容は、空飛ぶ牧師として知られているレバランド・フレッド・シュタットミューラーの2日間の日常生活を追った人物紹介ドキュメンタリー。

映画術としてのモンタージュやクローズアップなどは活かされているが、彼自身の才能は光っておらず、彼らしさはほとんど影を潜めている。光がむらなくあてられており、ショットはフォトジャーナリスト調に構成されている。あくまでドキュメンタリーだから、個性を求めるのも間違いなのかとも思うが、やっぱり単調でつまらないことは否定できない。

特筆するとすれば、今作では彼の飛行機好きが顕著に表れていることくらいだろうか。彼自身操縦経験があったため、飛行機に対する理解が深く、実際にいろいろな撮り方を試している。

2024,短編6本目 2/9 Youtube
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