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ドリームのyukacafeのレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
4.2
アカデミー作品賞にノミネートされたのを知って以来、日本で公開されるのを心待ちにしてきた。

実際に作品を観て受け取ったのは、「社会的マイノリティでも、諦めなければ夢は叶う」というメッセージよりもむしろ、社会や組織の在り方についてだった。

マーキュリー計画の成功に向け、奮闘する女性達が聡明でエネルギーに満ち溢れていたのはもちろんだが、それを正当に評価できる人がいたことが素晴らしい。前例がないからと能力を認めない、発揮できる環境に置かないというのは、この時代から80年近く経った今でも、残念ながら未だに見られる考え方だが、組織として最大限の力を発揮するには、どのような思考であるべきかを教えてくれる。

「宇宙の広大さからすれば、肌の色や性差なんてちっぽけなこと」のような真っ当な意見は、きっと世界中のあちこちであって、その小さな積み重ねが現代の主流になりつつあるのは、過去に闘ってくれた人達のおかげなのだと思う。

固定観念に惑わされず、自分や組織がやるべきことがわかっている人は強い。
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