7月5本目の試写会は、イルミネーション最新作「ペット2」。
楽しかった! 最初から最後まであっという間の90分! ただ、これはあくまで子ども向け。小学生低学年以下向けのカートゥーンだ。
私は「1」の時から「ペット」はイルミネーションの「トイストーリー」なんだと思っている。普段しゃべらないモノが、人間がいなくなるとしゃべり出し、人間のように暮らしている。
違うのは、先行の「トイストーリー」は子ども向けながら大人が見ても涙するような深いストーリーとテーマがあり、「ペット」はあくまで子ども向けに特化した最上級のカートゥーンだということだろう。
だから「トイストーリー」のオモチャたちは言葉は話してもあくまでオモチャであろうとするが、「ペット」の動物たちはともすると「人間」的になりすぎてしまう嫌いはある。
カートゥーンなのだから、それはそれでいいのだけれど、もしこのテーマをピクサーが手がけたら、作品冒頭で駆け足で語られる、
「この一家に赤ちゃんが生まれて、今まで飼い主から全ての愛を注いでもらっていたマックスが、不安な思いを乗り越えて、成長した赤ちゃんからの愛を感じるようになるまで」
がストーリーの中核になるんじゃないかと思った。イルミネーションが作ると、「サーカスのトラを助け出す」という荒唐無稽のアクション映画になっちゃうわけだが、この辺のところが今アメリカのアニメ界を二分するこの2つのスタジオの個性の違いだろう。
今回は字幕版での鑑賞だったが、マックスを鍛える渋〜い犬の声がどこかで聞いたことがあるような…、と思ったら「ハリソン・フォード」でした! かなりフィーチャーされているので字幕版で見る人はお楽しみに!
ということで、「ペット2」、前作が好きだった人は安心して楽しめる、親子で見るのに最適な夏映画でしょう。