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レッド・スパローのbluumのレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
4.3
「私は、国家の美しい武器」
日本のフライヤーにはそう書いてあるけど、果たして本当なのだろうか?
映画を見ればきっと分かる。

自分の心を捨てて国家のために、政府のためにスパイをする「雀(スパロー)」。あるきっかけで主人公はその職に就くことになってしまうが、母親からの「絶対に叔父さんの言いなりなんかになってはいけないわ」という言葉を胸に、自分を見失わないようにスパイの任務をこなしていく。このシーンをしっかり見ていれば結末はある程度想像できてしまうが、それ以外でもハラハラする場面がたくさんあるので2時間みっちり楽しめる。とてもよく練られた脚本だと思う。

バレエを踊っている劇場の赤、衣装の赤、訓練所のカーテンの赤、パーティ会場で着るドレスの赤、キャビンアテンダントの制服の赤…。RED SPARROWの映像には目を惹く赤が散りばめられている。
赤は全ての始まりの色。エネルギーに満ち溢れた色。血の色。嘘の色。運命の色。
主人公の運命が左右される時、この赤がよく映えている。そういう視覚的な楽しみ方もできた映画だった。対照的なブルーもいくつか出てくる。

想像以上に本当に面白い映画だった!ジェニファーローレンスの美貌と演技はもちろん、よく練られた脚本(原作かな)が素晴らしかった。ド派手なアクションがあるわけでもないのに、2時間全然飽きないし、頭をフルに使える!そして終わり方、とっっっっても好みでした。ハッと息を飲んでBGMが流れ込んで気づいたらエンドロールが流れてい感じ。とても良かったです。

私はどうやら見てて疲れる映画が好きみたいです(笑)

最後、主人公はあらゆる人の欲望を満たせたと思うよ。
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