このレビューはネタバレを含みます
印象としてのロシアを感じさせるグレーな色彩と、沈んだ空気。
一方アメリカサイドは、対照的で、まさに陰と陽。
ジェニファー・ローレンス演じるドミニカが、とても妖艶だった。
女でも惹かれる色気。
彼女の真意がどこにあるのか見えなくて、彼女の心が実際どちらにあるのだろうかと終始ハラハラさせられた。
ネイトとの関係が、作中では寂しさの残る終わりを迎えてしまったが、彼女の選んだ道は、ネイトとまだ繋がっているような気がする。
アメリカ制作だからなのか、ネイトサイドが明らかに正義として描かれているのがやや腑に落ちないが、(たしかにスパローの扱いは酷いとはいえ)面白かったのでいいかと思えた。
ロシアで「ワーニャ伯父さん」と聞くと別の伯父さんを想像してしまったが、
マティアス・スーナールツ演じるワーニャ伯父さんもなかなか魅力的だった。
最後にドミニカと対峙するシーン、彼が少し気の毒に思えた。
彼もまた、ドミニカの魅力にどっぷりハマってしまっていたのだと。しかもきっと何十年も。
続編があるなら是非見て見たい。