日活ロマンポルノの記念企画で、よくこんなポルノ死ねみたいな話にできたなぁと思う。
でも序盤は死ぬほどつまらないのでアンチ園子温になりかける。
親が子供に必死にポルノやそういう世界に触れさせないようにしても、コンビニの雑誌コーナーがどうしても目に入ってしまうように、いくら隠されてネガティブなイメージを植え付けられても、人は幼少期にポルノを知って探究心を刺激される。
性への興味は思春期に特に膨らむ。
気付いた時には、
ポルノは日常から逃れたい思春期の女の子の脱出手段の一つとして、甘美な罠として、すぐそばに用意されている。
映画に出てきた、瓶の中で大きくなり出られなくなってしまった蜥蜴は、
蜥蜴は女の子の性への興味で、ポルノは瓶の暗喩。
多くの人にとって性の消費は日常の非日常だと思う。
でもポルノ女優は日常と非日常が反転してしまい、その瓶の中で大きくなってしまったら抜け出すこともできない。
だからアンチポルノ。
反転した日常の息苦しさに苦しむ女の映画だった。