タッツー

BLEACHのタッツーのネタバレレビュー・内容・結末

BLEACH(2018年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

福士蒼汰は一護だった!けど他は、、、


1週間がんばってご褒美にワクワクドキドキするアクション・ヒーロー映画を観ようと映画館で「BLEACH」のチケットを買ったが、、、映画の世界になかなか入り込めなかった涙

自分は原作漫画BLEACHの熱烈なファンというわけではなく、コミックスはフルブリングあたりでたまたま読まなくなった。しかし中2で出会ったあのころの自分は、キャラクターも絵のタッチも物語もすごくハマり、オサレな世界にどっぷりつかった感覚はある。
気に入っていた作品だけに、ハードルが上がってしまったかもしれない。予告編が面白そうだっただけに残念。

ジャンプ漫画原作の邦画は「デスノート」くらいしか見ていない。「銀魂」、「バクマン。」などはどうだったんだろう。銀魂は面白そうだけど、比較のためにも見てみたい。


映画「BLEACH」。全体的には、一護のプロフィール表示や、イラストによる説明、登場人物の会話、衣装など原作漫画をそのまま映像化されているなと感じた箇所が多く、漫画に忠実なんだけど中途半端に感じて、実写映画として違和感があった。漫画っぽい映画。それがあんまりうまくいっていない?振り切っていればそれはそれでそういう世界観だと飲み込めたように思うが。こういう超能力を持ったヒーロー漫画の実写化は、リアルに寄せるのか、漫画の世界観をつくるのに振り切るのか、それ以外か。雰囲気を作るのが難しそう。

福士蒼汰は低めのイケボで声がとてもよかったし、台詞も漫画チックなんだけどしっくりきていて一護だった。少し細身のスタイルも一護だ。基本ぶっきらぼうなんだけど困っている幽霊や家族への優しさ、覚悟を決めて思い切りよく熱く行動するイケメン。一護だ。キャラを研究されているように感じて良いです!

しかしその他のキャラクターはどうだろう。
原作のルキアはプロの死神として緊張感もありつつお茶目な可愛さが魅力的だったが、杉咲花はプロの死神に思えなかった。剣さばきにもう少し説得力が欲しい。可愛いけれどちょっと活舌が悪い?死神の設定を紹介する役割もあると考えるとキリっとした声が欲しい。

ストーリーを思い返すとルキア中心に物語が進んでいるが、ルキアの行動原理や判断になかなか共感できないし、恋次、白夜もしかり。ルキアの気持ちは理解できるんだけどなんかずっとうじうじしているように感じてしまう。漫画だとそんなに気にならなかったんだけど。



全体的に役者の見た目のなりきり度は高く感じたけれど、一護以外は漫画っぽい台詞しゃべってる印象が強くて気になってしまう。

世界観に入り込めないせいで、今この2人がしゃべってるけどその間近くで立ってるあいつ何してんだ?待たされてるのか?とか目の前の映像に集中できない。クライマックスは、白夜今までどこ行ってたんだ?と余計なことを考えちゃう。

斬魄刀によるアクションも今一つ盛り上がりに欠ける。どこ切られたのかよくわからずどのくらいダメージ受けてるのかイメージできないので、傷ついた状態でうおおおと立ち上がってもカタルシスがない。立ち上がる一護すげええというより、白夜斬るのへたくそなのかよ!と思ってしまった(笑)

またせっかく一護とルキアが修行したのに強くなったように思えない。グランドフィッシャーは一護にとっても特別な敵なはず。倒してもなんだか達成感がないのはなぜなんだろう。勝利する理由が修行したから!という説得力もない。


描ける時間は限られていると思うので、ラスボスはグランドフィッシャーとして、虚を退治する死神代行というヒーローの活躍を描くことに集中しても良かったんじゃないだろうか?

あまり実写化した良さを感じられない。
次回作があったら、、、一応観たいけど、実写化したから出せる良さがでているといいなあ。本当にこういう魅力的なキャラが現実にいそう!と思わせてくれたり、漫画ともアニメとも異なるアクションとか。

原作に魅了された分、こうあってほしいがいっぱい出てきてしまった。

少年漫画らしいアツさを感じたかったー!
タッツー

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