続編ありきの構成がかなり気になる。シリーズ化を見越して作られた脚本は原作ファンはもちろん映画から入った人にも不評なのでは…。公式タイトルには表示がないが、エンドクレジットで死神代行篇のサブタイが…。これでコケたらどうするつもりなのだろうか。面白かったが満足度は低い。
基本的には原作第1話とグランドフィッシャー篇、メノスグランデ篇、ルキア奪還篇を組み合わせてあるのだが、やっぱり個人的には公開前にも指摘していたように白哉と恋次はメインキャラにすべきではなかったと思う。メノスグランデ篇をベースにして、エンドクレジットで顔見せが理想だったはず。
長澤まさみの遺影が作中で一番気合いの入った美術なのが笑えるのだが、まぁ全体的には及第点。ただ、白哉の死覇装だけ完全にコスプレの域を出てないのがかなり気になる。続編あるなら間違いなく出番増えるわけであんなコスプレ白哉は見るに堪えない…。やたら性格がねちっこいのも不快。
福士蒼汰の一護は（やたらヤンキーっぽいが…）まぁ可もなく不可もなく。杉咲花のルキアは見た目全然違うがキャラとしては凄く良かった。真野ちゃんの織姫は文句なし。他のキャラに関しては特に言うことはない…
なんで狡猾に長年生きてきたグランドフィッシャーが街中で大暴れしてるんだとか、なんで白哉と恋次が街中で爆発起こしてるんだとか、明らかに本来のキャラとは違う行動が疑問なのだが、冷静に思い出してみれば原作もよく分からない展開の連続だったからあまり言わないでおくか。
VFXも悪くないし（そりゃいぬやしきの佐藤監督なのだから）、殺陣も十分観てられるし（るろ剣っぽい）、ストーリーのテンポも良いし、説明的な描写も原作準拠で納得だし、全体的には面白くて良かったのだが、結局のところわざわざ実写にする必要は感じないと言う感想に落ち着く。
