YukiMuranishi

GODZILLA 怪獣惑星のYukiMuranishiのレビュー・感想・評価

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)
4.6
創作物がデザイナーの意に反して自走を始めたとき、デザイナーはデリートを試み、創作物は理不尽な排他作用に飲み込まれる……といった形式を採用したストーリーはどれもグッとくる。

信仰する神さまを持たない自分でも、「創造主」という存在について、ちょっとだけ真面目に取り扱う機会を頂戴できるからだ。人間は、誰かが設計した高度自走学習型生体システムであるという点においてのみ、有神論には同意せざるを得ない。生物の営みには、誰かが仕様書を引いたとしか思えない現象が多すぎる。なんだよ生殖って。

この排他作用については『LIMBO THE KING(著:田中相)』という漫画でも扱われている。近親相姦やクールー病という実際に存在する現象を引き合いに「人間が特定の条件をうっかり満たしてしまった時、神が事前に設定した禁忌のトリガーが引かれ、災厄がもたらされる」みたいに表現をしていて(うろ覚え)、自分はこの捉え方をとても気に入っている。
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