箱根鉄骨

否定と肯定の箱根鉄骨のレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
3.5
ホロコーストをめぐる法廷劇。

ユダヤ系の歴史学者リップシュタットが、歴史家アーヴィングに名誉棄損でイギリスの法廷に訴えられたのが物語の発端。
イギリスというところがミソで、イギリスでは被告のほうが立証責任があるらしい。
つまり、「ホロコーストがあったかどうか」「アーヴィングが意図的に歴史資料を改竄し、歪曲した主張を行ったかどうか」などを争点とし、
リップシュタット側が立証させないといけない。

リップシュタット&弁護団vsアーヴィング(自分一人で弁護していた!)で裁判開始!

正義に燃えるリップシュタットはやる気満々だけど、自分の弁護士チームからぴしゃりと釘を刺される。
「裁判では何も言うな」
アーヴィングはディベートが巧みで、論点ずらして攻撃したり侮辱したりするからだそうで。
「じゃあどんな作戦があるの?」とリップシュタットが問うと
「作戦はない」とそっけなく答える弁護士

これで大丈夫かよ!?という感じのあらすじでした。

真実より声が大きいほうが支持されるっていうのは、かなしいけどありますよね。
この映画では、そういうハリボテを揺るがない真実で突き崩していく見どころがありました。

あと、何度もリップシュタットのランニングするシーンが挟まれるんですが、
ストーリーの進行と共に表情が変わっていくので、そこも注目ポイントでしょうかね。

さっくり見れて楽しめました。
箱根鉄骨

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