あみだくじ

否定と肯定のあみだくじのレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
4.8
 これは凄く勉強になった作品。これを見るまで、私はアウシュビッツで大量虐殺があったのは、世界中みんなが認める歴史的事実だと思っていた。科学的にも証明されているものだと。確かに無かったといっている人も少数いるだろうけど、まさか歴史家が無かったと堂々と唱えているとは知らなかった。
 あと、イギリスの法廷のあのカツラとかは知っていたが、推定無罪がないことや、被告側が自分の無罪を証明する?やり方とは知らなかった。
 
 とにかくアーヴィング役を演じているティモシー・スポールが本当に憎たらしい感じを出していた。マジでムカつく。悪意のある言葉を、飄々と言ってのける。前と言っていることが違うと指摘されても、素知らぬ顔でそうでしたっけ?みたいな返答。素晴らしい。みなさん、どうぞ僕は自覚のない悪人です。だった。しかも最後の最後まで自分を正当化してるのももう、呆れるよりも笑えた。
 最後まで目が離せない展開で、面白かった。でも、こんな風に無かった事にされたユダヤ人の人達。パレスチナの人達に、同じような事してませんか?とは思う。何十年か後に同じようにパレスチナという国はなかったし、攻撃もしてないし、自治区もなかったとか、言わないよね?
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