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否定と肯定のykojiのレビュー・感想・評価

否定と肯定(2016年製作の映画)
3.9
@東宝シネマズシャンテ
アーヴィングが「自分はデボラに侮辱された」と告訴したのは、ある種のトリック、きっかけであって、真の目的は「ホロコーストは無かった」ないしは「ヒトラーは命令していなかった・知らなかった」という主張へのお墨付きを得るためだった。これにより、「歴史を法廷が裁く」という極めてセンシティブで人々の好奇心をかき立てる事態に。
このような論点の移動がわかりやすく描かれている。アメリカの法廷モノとはまた違った、イギリスの高等法院(初めて知った)の法廷の展開も緊張感があった。
判事について、法廷での最後の発言から判決に至る過程がもう少しあれば。とはいえそこまで描くとややクドいか。
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