出演した女性たちは生々しくて見応えがあった。変に美人ってわけでもなく、かなりリアルな「池袋でいかにもデリヘル嬢やってそうな」雰囲気がでてた。
池袋という街はこういう人たちが集まって、去っていく、動き続ける街。
その数日間を描いたという、刹那的な作品。結論もなければ、得るものもない。
でもそれでよいのかもしれない。
感情的なシーンはあるが、それを感情的に描かない。低体温で、乾いた世界。彼女たちの渇きが満たされる日がこないような、そんな世紀末的な苦しみにあふれている。
彼女たち、かわいそうだな、と思わせるような、同情を沸かさせようとするストーリーだった。その描き方だと、なんだか見てはいけないものを見てしまったような、心苦しさを感じた。
というわけで、読後感はあまりよくない。正直、東京の闇を描いた作品にはあきあきしてきた、というのもあるのかもしれない。
同系列の映画であれば「最低。」をオススメしたい。