2021-35
イタリア旅行に行った際に現地のシアターで上映されていて観たくなった思い出。
やっと鑑賞。
ピアノのきらきらした旋律が印象的な、夏の香りがするオープニング。
暖炉の灯りがエリオの涙を静かに照らし、薪の音と柔らかな音楽が重なり合うエンディング。
この対比だけで、もう良い映画を観た満足感がすごい。
他者に名前を呼ばれることで自分自身になっていくと思うので、自分の名前で相手を呼ぶ行為は、相手を自分に取り込んでいくことだと思った。
観る前はもっとライトなひと夏の思い出的な話かと思っていたけど、宗教と密接に生きる人々の苦しい選択の話でもあった。
最後のお父さんの、知性と温かさと配慮に満ちた台詞が素敵だったな。