過去に"苦い別れ"を経験してる人にとってはかなり胸に刺さるのでは。
正直前半は北イタリアの美し過ぎる情景も合わさって魅せ方・展開もわりと淡々としているため若干心地いい眠気を誘われたが、エリオの想いが解放される後半の怒涛の展開は本当に引き込まれました。
てかエリオを演じたティモシーシャラメの演技が上手すぎる!マジあっぱれ!
言葉を発さずスクリーンを覆い尽くす表情だけで、あれだけ心情を表せるなんて…
鑑賞後は、妙に懐古的な気持ちに包まれました。まだまだ幼いティーンネイジだからこそ純粋に苦しみ悲しみ踠き、これからの可能性・人生が数多に広がっているからこそ諦めなければならない事があるのでしょう。
他の方のレビューにも散見される、父との会話のシーンは今作屈指の名シーンですな。
言葉を真意は、
[下ばかり向かず前を向け]
ではなく、
[下を向きたくなる時は
無理せず下を向けばいい]
というメッセージが込められているような、個人的にそんな気がしました。
本作の余韻を引き立たせる無音のエンドロールの中、色々な人の鼻水をすする音がこだましておりました。笑