Moyuru

君の名前で僕を呼んでのMoyuruのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.0
画が美しい。
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​​水場と水着の美少年美青年美少女。
​​毎日川に行って泳いだり、別荘にある水浴び場で水にもぐったり浴びたり、みんなで屋外で料理を囲む日々。
​​まるで古代ギリシャの貴族。特にエリオがずば抜けていて、本を読んだり詩を読んだりピアノを弾くのが好きな上に語学に堪能という絵に描いたような美少年設定。その一方でまだ子供っぽいところもあり、川辺でマルシアと初体験をしたあとの彼がすごく可愛い。
​​母親がいかにもjewishっぽいというのでダビデの星のネックレスをはずしていたのに、ダビデの星のネックレスをつけているオリバに君の好きにしろといわれたらあらためてネックレスをつけはじめるエリオがかわいい。
​​その変化に気がつく母親もさすがで、たぶんこの時点では母親も(そしてどこかのタイミングで父親も)エリオとオリバが愛し合っているのに気づいて。でもそれを咎めないリベラルさが尊い。
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​​エリオもオリバーも、同性しか愛していないわけではなく、両者ともに超イケメンなので当然モテる。女性とも関係を持つ。女性も男性も分け隔てなく愛している。古代ギリシャにおいては同性愛は普通だったのでこれもまた、古代ギリシャっぽさがある。
​​エリオは父親に「もうすぐ初体験を済ませれそうだ!」と言ったりと非常にオープンで、性に対しての恥ずかしさや後ろめたさみたいなものが一切漂わない世界。
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​​そんな彼らだからこちらもすごく澄んだ目で見ることができる。自分はヘテロセクシャルなのでさすがに直接的なシーンには抵抗あるんだけど。(ヘテロセクシャルであるぼくにゲイセクシャルは理解できないが否定せず許容はできる)
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​​ある重要なシーンでエリオにハエが止まる。美しい画の数々の中で突然あらわれる汚さの象徴?ベルゼブブ?であるハエは何を示唆しているんだろう?
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