KoseiHirata

パシフィック・ウォーのKoseiHirataのレビュー・感想・評価

パシフィック・ウォー(2016年製作の映画)
4.0
ここ最近のC級ニコラス・ケイジ作品かと思いきや、なかなか見ごたえのある実録軍事ドラマになっております。
原爆を運んだことで有名なインディアナポリス号とその乗組員たちのドラマを描きます。
最近の低予算ニコちゃん作品と違い一応4000万ドルかけた中規模の作品です。たしかにもっと高予算の作品と比べれば見劣りするところはありますが、CGやセットを駆使して十分に鑑賞に耐えられるレベルには仕上がっています。
監督のマリオ・ヴァン・ピーブルズがインディアナポリス号の船内、漂流する海上、日本の潜水艦内、終盤の法廷劇と舞台が目まぐるしく変わる本作をうまくまとめています。最初、マリオ・ヴァン・ピーブルズが戦争ものなんて大丈夫かいな?といらん心配をしましたが意外や意外にいい仕事をしています。
日本の潜水艦の艦長・橋本以行にもスポットライトが当たっているのも興味深いです。自ら沈没させながらも生存者の救助になかなか現れない米軍にやきもきしたりするシーンが挿入されいていたり描写は細かいです。
主要キャストを除くと演技に難があったり、気楽に観るには少しランタイムが長かったりと気になる部分はありますが観て損はないかと思います。
しかし、インディアナポリス号は本当に数奇な運命をたどった戦艦です。原爆を運びきる前に沈没させられていたら?などなかなか思いを巡らせてしまいます。
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