柏エシディシ

レザボア・ドッグスの柏エシディシのレビュー・感想・評価

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)
5.0
デジタルリマスターにて。
台詞をいちいち誦じられるぐらいに観倒した作品ながら、リアルタイムでは「パルプフィクション」からのタラ者のため、初劇場レザボア。嬉しい。いやぁ〜やっぱり面白い。
本作の革新性やその後の影響力、伝説的な製作に至るまでの軌跡に関しては、それなりに映画を嗜んでいる人間ならば、それこそFilmarksなんぞを開いてる同志ならば周知の事かと思うので、今更どうこう言うのも野暮というもの。
観てない人なんているの?羨ましい。なるべく早めに観よう。出来たら若いうちに。

公開から30年、という事で個人的に振り返って思うのは、やっぱりタランティーノってちょうど面白い映画を教えてくれた年長の先輩みたいだったんだなぁ、俺にとって。
本作も改めて観ると、香港ノワールや70年代のB級犯罪ものは当然として、ゴダールやメルヴィルまでも想起させられて、無意識的にも意識的にも、その後の自分の映画体験の手引きになっている事を自覚する。
タランティーノ以前以後で映画は決定的に変わってしまったと言われている訳だから当たり前なんですが、これだけの大監督なのに、そんな気のおけなさというかパーソナルにも刺さるのがタランティーノが長く愛されている理由なのだと思う。
昨今のイスラエル支持表明や、次の10作目で引退宣言など、少しさみしい気持ちにもさせられていますが、まだまだ楽しませて欲しいのだけれど。
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