【会話という名のジョブ】
この映画を20代で初めて見た時、実はまったく面白いと思えませんでした。
会話ばっかりだからです。地味な倉庫のシーンが多めだからです。
ところが今、改めて見直すと、まさに、その「会話主体」であるところが、タランティーノ映画の本質だということがわかります。
この映画を「ボクシングの試合」に例えます。
男たちがひたすら会話してるのは、「お互いの距離を探り」「お互いの出方をうかがう」ための、ジョブなんですね。
それも、超一流のボクサーが繰り出すジョブなので、それだけでもボクシングファンは見てるだけでたまらないんです。
そのうえで、時々炸裂するストレート、フック、アッパー。
ラストの怒涛の展開は、まさに激しいカウンターの打ち合い。
最高ですね。
まず、オープニングのタイトルクレジットがかっこいいですね。
そして、曲の使い方がもうすでに上手い。
ティム・ロスがくだらない小話を必死で覚えてるシーン最高ですね。