オーウェン

トゥルー・グリットのオーウェンのレビュー・感想・評価

トゥルー・グリット(2010年製作の映画)
4.2
コーエン兄弟が西部劇に取り組むというのだから期待は満点だ。

オリジナルではなくリメイクらしく、少女の父親の復讐のため雇われた保安官と標的を狙いに出る追跡劇。

まずは捌き方だがマティの強気な性格や、コグバーンの飲んだくれ保安官。
口は悪いがテキサスレンジャーズなラビーフなど、主要なキャストはすぐに出そろい旅へ出発。

コーエン兄弟らしく唐突な暴力シーンや、そこに入り込むユーモアなど途端に画面が活気づくのがよく分かる。

もはや善悪どちらなのかはっきりしないコグバーンを見ていると、古典の西部劇とは意図してリメイクしなかったコーエン兄弟の真意がはっきりと見て取れる。

馬を全力で走らせ、その後は自分の足で。
満点の夜空の中で見せる行為は景色以上に美しい。次作のコーエン作品も楽しみだ。
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