見窄らしい格好の下級娼婦と出会ったセックス研究家の男が、彼女を訓練施設の屋敷に招待することにより、聖女のごとき高級娼婦へと変身させようとする。戯曲「ピグマリオン」をエロパロ化している、ハードコア・ポルノ。

潤沢な予算をもつ作品のため、イタリアでのロケ撮影、オシャレな舞台美術、シャバダバな渋谷系サウンドが採用されている。格調高い映像世界の中で、機知に富んだハードコア描写が演出されるため、もはや"動く春画（または滑稽本）"の領域に入っている。

飛田新地の時短コースのようなことをやっていたヒロイン（当時20歳のコンスタンス・マネー）が、エロに特化した職業訓練所にて、情緒溢れるプレイを修得する。社交界、美術界、映画業界に潜り込み、ヨーロッパ中の有力者を魅了するところまで成長していく。

ポルノ映画館の客席で手コキサービス、航空機のCAによるフェラサービス、エロテク実践の様子を生録音して教則テープ作成など、多様なエロ・シチュエーションが登場する。「ヒロインと交わらずに監督するだけ」という、主人公のキャラ付けがグッド。