みおこし

真夏の夜の夢のみおこしのレビュー・感想・評価

真夏の夜の夢(1935年製作の映画)
3.2
ドイツで活躍したウィリアム・ディターレとマックス・ラインハルトという名匠2人が豪華キャストと共にハリウッドで手がけた、言わずと知れたシェイクスピアによる戯曲の映画化。あらすじは複雑すぎるので割愛(笑)。

とにかく本作の見どころは、クラシック映画界を支えていた豪華キャスト陣。ディック・パウエル、ジェームズ・キャグニー、ジョー・E・ブラウン、ミッキー・ルーニーなど人気絶頂のメンバーの中に、まだ駆け出しの女優だったオリヴィア・デ・ハヴィランドの姿も!!
そんな背景もあるので、すごく鑑賞するのを楽しみにしていた...んですが、通算5回ほど寝落ちし、数日かけて何とか観終わりました。原作が登場人物が多くて理解が難しいのは言わずもがな、ちょっと演劇的要素を強調しすぎてしまったとしか思えないかなり大口な演出の連続に悪い意味で圧倒されてしまいました(汗)。
セリフも演劇特有の長ゼリフが続き、さらには照明や舞台装置など徹底して前衛的なシークエンスを創り上げようとしてるのが逆に違和感...。とはいえ、芸術性の高い映画なのは間違い無くて、妖精たちが踊るバレエはロシア出身のバレエダンサー、ブロニスラヴァ・ニジンスカが担当していたり、オーケストラ演奏も圧巻。だからこそこのなんともいえない噛み合わなさが残念でならなかったです。

シェイクスピアが手がけた原作になるべく忠実に再現した独特の雰囲気は病みつきになる人もいるかもですが、個人的にはミッキー・ルーニー演じるパックのあの謎の高笑い?変な声?に終始イライラしてしまい、最終的にあの「これは全部夢だったんだよ」的な締めのセリフでイライラの頂点に(笑)。
ジェームズ・キャグニーの顔がロバになるシーンの特殊効果はリアルそのものでした!!
みおこし

みおこし