taku8172

君の膵臓をたべたいのtaku8172のネタバレレビュー・内容・結末

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

原作を3回読んでからの鑑賞です。

原作は、これまででも特に印象に残る小説で…
恐らくこれからも、この一冊を忘れられないと思います。

それほどまでに感情的に物語と向き合い読み進めました。
とてもメッセージ性の強い一冊です。

映画版では、それぞれの俳優さんの演技が素晴らしく、原作の描写や登場人物の個性を壊すことなく実写化していると思います。

原作には無いストーリー展開ですが、、
これはこれで充実した内容です。
ストーリーの縦軸はブレていないと思います。
感動的なストーリーに仕上がっています。
複雑な物語をここまで起こせるのは、脚本、監督、役者が最高のパフォーマンスを発揮しているからだと感じました。

ただ、これは、もう、どうしても仕方ないのですが…

映画版は原作のメッセージ性が伝わりにくく、二人の関係性が少し曖昧な設定で話が進んでしまいました。
恋人?それとも友情?ん?何??
はっきりとしない感情で繋がっているようにも観てとれます。

原作を熟読した上で鑑賞してしまうと、実写版のストーリーが薄っぺらく感じてしまう。
もっと、タイトルの意味や二人の関係性に深く迫る描写を大切にして欲しかった。

君の膵臓をたべたい

この一言に込められた二人だけのメッセージの意味、重みが映画版ではかなりサッパリ表現されています。
というか、むしろ、分かりづらい。

深くを語りません。原作を読んでほしい。
それにつなげるための、実写化にも思えました。

恋愛小説、恋愛映画として鑑賞してしまうと…
拍子抜けしてしまう。恋愛や友情、その程度の繋がりでは語りきれない、正反対の人間性を持つ二人が誰よりも強い繋がりを作っていく。
感情の発展と二人の精神的な成長が実のところ、1番の見どころだと思います。

原作を一度ならず二度、三度と読み返してほしい。
きっと、映画版では伝えきれなかったメッセージを読み取れるはずです!

ぜひ、一度原作を手に取ってみてほしいです。
原作でインパクトを受けた人ほど、映画版を受け入れられないかもしれません。
自分はほぼ別の作品と思って鑑賞しました‼︎
taku8172

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