俺好きだわ。この感じ。
僕と桜良の会話のやりとりが、まるで朗読劇みたいだった。
膵臓の病を茶化す桜良の台詞が好き。
話し言葉というよりは書き言葉の様な台詞。
ともすれば、希望に満ち溢れた朝日の様な白い光に包まれたシーンの数々に忘れてしまいそうになるけど、ラストに向けて待つはっきりとした死別。
それは悲劇だったけど、それだけではなかったなと思う。
俺ら大人は歳を重ねて、言葉を上手く選びとってそこに想いも載せることが出来る様になった。
年端もいかない2人がお互いへの言葉に上手く出来ない、敢えてしない、そんな想いを2人だけが通じ合える言葉にしたんだと思う。
愛してる、大好き、尊敬してる、生きたい、側にいて、側にいたい、、、
どんな単語を選んでもしっくりこない。
それは多分、彼らが子供だから。
でも、だからこそ、大人には意味不明なこの言葉が彼らの気持ちの全てを含めてるんだと思った。
秘密の合言葉の様に。
君の膵臓を食べたい。
あぁ、予想外にも良い作品に出会えたなー。良かった。