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LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門のkensyoのレビュー・感想・評価

3.7
多分ルパンシリーズで一番ゴア…。
アルムのおんじがジェイソン並みの殺人鬼になって全てを破壊しながら追ってくる。

いつもは要所にだけ出てきて「つまらぬもの」しか切らない五ェ門だけど、今回は「血煙の」というだけあって切って切って切りまくる殺陣があるのが新鮮。

主人公だけあって、五ェ門は死神の隊長っぽい羽織に鍔付きの斬鉄剣、と普段にはない装いで登場。
黒ジャケットのルパンとかサングラスの次元とか、切りっぱなしボブぽい不二子とか、他のメンバーもちょっと違った装いで、そういうところは楽しかった。

ストーリーはすごく面白いとまでは感じなかったけど、短い時間にまとまってる、という気はする。
「背景がある」ことは示唆されるものの背景自体は明らかにならず、次回に繋げる意図があるのかなと思った。ちょっとMCUみたいな謎の残し方。
そういえばSEの入れ方やアクションの表現、カット割もMCUぽかったようにも感じる…。

「LUPIN THE IIIRD」表記のシリーズは「ルパン三世」とは違って比較的年齢層高めでハードボイルド指向、と聞いていたけど、「なんだかんだ言いつつ結局誰も劇中で死なない」予定調和から離れてるところは個人的に面白いと思う。
今回の殺陣、アニメで良くある残酷描写と性質が違うのか、実写のゴア描写に近い感じを受けた。
(眠れない、という理由で見たらけっこう刺激が強かった)

ただ、配色が雑、というか原色の組み合わせみたいな感じで描写とはあっていないみたいに思えるのと、(最近の劇場版にしては)絵があまり綺麗じゃなくて、CGと手書き?の部分の境目もくっきり、という感じであまり予算がないのかな、とか余計なことを考えてしまった。

原色使いなのとデザインのせいもあって2000人殺してるというモンスターか超人みたいな敵が現れた時にどうしても「ハイジ」に出てくるおんじがチラついてしまう笑

せっかく五ェ門が主人公なんだから墨絵風のエフェクトとはいかなくても、もう少し抑えた幽玄な色使いで見たかったなって気がする。
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