Echoes

オアシス:スーパーソニックのEchoesのレビュー・感想・評価

4.0
僕が中二病にかかり洋楽ロックを聴き始めた際に一番最初に触ったバンドの一つであるオアシス。
オランダからイギリスに強制送還されたとか彼らのエピソードはライナーノーツでも多数触れられていたので知ったつもりでいたけれども、想像以上に無茶苦茶だった。
特に面白すぎたのはアメリカでライブをやる際にメンバーがみんなラリっていてセトリもバラバラ、何度も同じ曲をやるあたり。それにぶちぎれてバンドを離脱しアメリカ中を徘徊するノエルの居場所を、彼からの着信履歴をもとに残りのメンバーが突き止めていく。ファイトクラブかな?
ノエルもリアムも自分らの曲は残るものなのだと劇中でも度々吠えていた。
前都内でノエルの来日公演があった際その後の渋谷HUBはオアシス一色になっていたが、他のバンドのライブでこのようになったことはなかった。オアシスの音楽は今の日本でも多分古典の一つになりかけているし、この映画で描かれている96年以前のノエルギャラガーは稀代のメロディメーカーだったなと思う。
劇中最後にノエルはオアシスはインターネットが発達する以前だったからこそのムーブメントだったと述べていたが音楽がYouTubeで一瞬で消費される前、自分しか知らないバンドがスター街道を歩んでいく姿を見ていたらきっと感慨深いものがあったんだろう。
オアシスというバンドに思い入れがあり、全盛期を懐かしみたい自分にはとても良い映画だった。
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