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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のayaのレビュー・感想・評価

4.5
圧巻の3時間56分。劇場で観るべき作品。
暗闇と背中合わせの日常の中で、あざやかに明滅する青春。
世界は、心は、変えられるとまっすぐに信じるナイーヴな男子と、
夢は見ない代わりに、自由に生きることで現実に対峙する女子の物語。

暗闇の中で、右往左往する光が一瞬だけ照らす残像に、目を凝らす。
たぶんずっと忘れないであろう、美しいカットの数々をとにかく目に焼き付ける。
その繰り返しで、4時間があっという間だった。

中盤までは、多すぎる登場人物の関係を把握しようと必死だったけど、集中力の限界がやってきた頃、物語が急展開。主人公が割った電球のコードが天井からユラユラと揺れるシーン。そこからのスピード感がすごかった。

A brighter summer dayというタイトルに込められた意味に、想いを馳せる。
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